ペントハウスのドラマレビュー・感想・評価

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採点

4.5異常が詰め込まれた世界

mijuさん
2023年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

マクチャンに過激さが加わった本作。
「なんか知ってる…!」という感覚を覚えたのですが、それもそのはず。
「皇后の品格」の脚本家と演出家が手がけた作品でした。「皇后の品格」は“現代に皇室が残っていたら”という設定でロイヤルファミリーが軸でしたが、こちらは現代らしくセレブが軸。
両作とも権力に加えて、激しい人間性を露出していくので、なんか空気感が似てるんですよね。

シーズン1。
大人のペントハウスの世界は権力の奪い合い・握り合い。
子どものリトルペントハウスの世界はライバルの蹴落とし合い。
そこに巻き込まれた一般民が奮闘することで、目まぐるしく話が進んでいきます。
ウンビョルの精神病みっぷりもいいし、ジュニの“無邪気な意地悪”っぷりもいいです。

そしてシーズン2に突入!
相変わらず、狭いコミュニティの中であり得ない壮大なことが起きてます。
こんなぶっとんだ脚本を本気で演技していて作品にできる俳優さん、本当にすごい。
もはや気持ちいいです。
キム・ソヨンさんは振り切り演技No.1だし、ユジンさんの静かな中に狂気を隠してる様も最高。
ただ大人の世界はスカッと系だけど、いざ子どもの世界になると弱くて脆くて陰湿で、みてて心がザワザワしちゃう。
このシーズンで、カン・マリがなぜこのコミュニティに入れたのかという謎が解けるし、シーズン3ではもはやそれが主軸になりそうな予感…!
チュ・ダンテの秘書、無能すぎでしょって思ってたけど、それもなにやらシーズン3に繋がりそうな予感…!

ラスト、シーズン3!!
安定の世界観・展開で、もはや安心感さえ感じます。
感情を入れなくていい、展開だけを楽しめる作品て疲れなくてよいですね。(「財閥家の末息子」の次にみたから、なおさらそう感じる…。)
終盤には「この人最近何の作品でみたっけ!」という役者さんが続々とカメオ出演していて、こちらも見どころでした。
ただ、悪の舞台と言えば日本、がこの作品にも出てきて、なんとも悲しい気持ちに。。。
このシーズンでは1~2話くらいは刑務所が舞台で、「あれ?なんか異常さが少なくて物足りないかも。はまれないかも。」なんて思ってましたが、心配もなんのその。すぐに異常な方法で出所して、異常な世界へと舞い戻りました。
キム・ソジンと取り巻きたちの絡みが少なくて「あれ?なにか足りない。」的な気持ちがありましたが、それは置いておきましょう。
「ローガンの1兆円は?」という謎と、ユニの気持ちにスリョンが気づけてたらよかったなというもどかしさも…それも置いておきましょう。
これまで死んだと思いきや生きていた、てなことが多かったので、今回も想像を巡らしながら見ていましたが、最後の最後までそのラインを全うしましたね。

結果、とても気楽に楽しめました!
終わってしまって寂しいなぁ。
同じ制作陣の「7人の脱出」が見放題になったらみよっと。

miju
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