LOST シーズン3 : インタビュー

eiga.comの連載FROM HOLLYWOOD CAFEでもお馴染み、ロサンゼルス在住・小西未来氏が「LOST」シーズン3の注目キャスト4人、マイケル・エマーソン、エリザベス・ミッチェル、ロドリゴ・サントロ、キエレ・サンチェスへ直撃インタビュー。

ジュリエットはジャックに強く惹かれているの

■エリザベス・ミッチェル(ジュリエット)

――シーズン3からの新加入ですが、「LOST」はもともとご存知でしたか?

「もちろん。出演するまえからずっとファンよ。毎週、見ていたくらいで。だから、出演の話をもらったときは、ほんとうに興奮した。そして、撮影開始から3カ月経った今でも、その興奮が覚めていないの」

――まだシーズン3が開始したばかりで、ジュリエットというキャラクターがよく分からないのですが。

「ジュリエットは"他のものたち”の1人で、"他のものたち”のなかでも中道ではなく、片寄ったほうの立場にいる。どちらの派閥がどういう思想を持っているのか、どちらがより正しいのか、まだ分かっていないんだけど。あと、ジュリエットはジャックに強く惹かれている。同時に、ジャックに惹かれることが彼女に与えられた使命でもあり、任務と個人的な感情とのあいだで迷い悩んでいるようでもある。さらに、ジュリエットは深い悲しみを湛えているけれど、それがどういう理由によるものなのかは、まだ明らかにされていない。私が話せるのはこのくらいね」

――ジュリエットは、とても優しそうでありながら、同時に不気味ですよね。

「そう言ってもらえると嬉しいわ。あれは、脚本家チームの功績なんだけどね。とくにジャックと一緒の部屋はとても不気味なセットで、しかも、鏡越しに会話をするという状況もひどく不気味だから、"他のものたち”側に属するジュリエットも、自然と不気味になったような気がする。あと、ジュリエットが不気味に見えるのは、無表情のせいだと思う。顔を赤らめたり、笑ったりすることがないから、視聴者には彼女がなにを企んでいるのか読めないのよ」

――「LOST」がここまでの社会現象となった理由を、どう分析しますか?

「とにかく脚本が素晴らしいからよ。脚本家たち自身が、『LOST』を愛し、とてつもない情熱を持って毎日取り組んでいるから。実はこのあいだ脚本家のミーティングを見学させてもらったんだけど、TVゲームが隅に置いてあるリラックスした部屋でテーブルを囲んで、活発に意見を出し合っていた。これだけの成功を収めてもなお、脚本家たちは『LOST』への情熱を失っていないのよ」

――なるほど。

「それから、多彩なキャストを演じる役者たちの功績も忘れちゃいけないわよね。彼らは過去2年間にわたって、リアルで深みのあるキャラクターを演じてきた。視聴者が『LOST』の世界にのめり込むことができるのも、彼らのおかげだと思う。実際、新キャストとしてこの番組に参加することは、私にとってはものすごいプレッシャーだったの。彼らに匹敵する演技をしなきゃいけない、という」

――もし、他の役者とキャラクターを交換できるとしたら、どの役を演じてみたいですか?

「(ジョン・)ロックをやってみたいな。彼の置かれた状況って、とてもユニークだから。もちろんケイトもいいけど、エバンジェリン以外にあの役をやるのは想像できないし……。サイードもいいな。とにかく、『LOST』はキャラクターが豊かで、しかもそれぞれが屈折していたり、欠点を抱えていて、だからこそ魅力的なのよね」

(小西未来)

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