フラッシュフォワード シーズン1 : 特集

世界中の人々が2分17秒の間、同時に意識を失い、その間に半年後の自分の姿を見る――そんな異常な現象に遭遇した人々が、それぞれの立場でその現象の謎を解明しようとする姿を描くTVシリーズ「フラッシュフォワード」。キーパーソンたちに着目して見ると、さらにドラマがおもしろくなる!

●「LOST」のペニー役 ソーニャ・バルゲル
 本作の主人公の妻を演じるのは、「LOST」でデズモンドとの時間と空間を隔てた愛を貫くペニーを演じた、ソーニャ・バルゲル。彼女が本作で演じるオリヴィアは外科医で、夫はFBI捜査官、幼い娘が1人いる。彼女は、世界中の人間が半年後の未来を見る事件=ブラックアウトが発生した際、夜の自宅で夫ではない男性と一緒にいる未来を見て動揺する。本作の彼女は夫との愛を貫けるのか?

●「LOST」のチャーリー役 ドミニク・モナハン
 「LOST」では元ロックバンドのメンバー、チャーリーを演じたモナハンが本作で演じるのは、スタンフォード大学の量子物理学者。彼はこの謎の現象とどんな関係があるのか。「LOST」のチャーリーは遭難者たちの未来に大きな影響を与える行動をしたが、本作のサイモンも、事件に大きな役目を果たすのか?

●「スター・トレック」のスールー役 ジョン・チョウ
 「LOST」のJ・J・エイブラムスが監督したリ・イマジネーション版「スター・トレック」でスールー(オリジナルTV版の日本放送時の役名はミスター・カトー)を演じた韓国出身のジョン・チョウが、主人公の相棒のFBI捜査官ディミトリ役で出演。「スター・トレック」では武術の達人ぶりを見せてくれたが、本作で演じるのは苦悩を胸に秘めた男。全人類が意識を失ったブラックアウトの際、何のビジョンも見なかったため、自分は半年後には死んでいるのではないかという疑惑に悩まされる。

●「LAW&ORDER:犯罪心理捜査班」のロン・カーバー検事補役 コートニー・B・バンス
 現役の刑事たちが、TVシリーズ中でもっともリアルな刑事像だと絶賛したビンセント・ドノフリオ主演「LAW&ORDER:犯罪心理捜査班」。この番組でちょっととぼけた感じの検事補ロン・カーバーを演じるコートニー・B・バンスが、「フラッシュフォワード」で主人公の上司であるFBIロサンゼルス支局長役として出演。本作でも、そのおとぼけ系キャラは共通。シリアスなドラマになごみ系ユーモアをプラスしてくれる。

●「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのノリントン提督役 ジャック・ダベンポート
 「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで、キーラ・ナイトレイ演じるエリザベスをウィルに横取りされるノリントン提督を演じていたジャック・ダベンポートが、ブラックアウトの際に主人公の妻オリヴィアと一緒にいた男性ロイド・シムコー役で出演。本作では「パイレーツ・オブ・カリビアン」とは逆に別の男から女性を略奪することに?

●「ジェネラル・ルージュの凱旋」の田口役 竹内結子
 「FLOWERS フラワーズ」「ジェネラル・ルージュの凱旋」などで活躍する竹内結子が、ロサンゼルスで働く日本人OL役で出演。しかも、大学ではロボット工学を学んだ優秀な研究者という設定。事件の解明にどんな役割を果たすのか?

●「ダークナイト」の影の立役者、デビッド・S・ゴイヤー
 クリストファー・ノーラン監督の「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」の影の功労者がこのゴイヤー。彼は映画に進出する前はコミック原案も手掛けていたコミック通だ。アメコミは門外漢のノーラン監督の「バットマン」2作がアメコミ的なツボを押さえているのは、ゴイヤーが原案と脚本に参加したおかげだと言われている。その証拠に、ノーラン監督は2013年公開予定の新作「スーパーマン:マン・オブ・スチール(原題)」の監修をすることになった際、すぐにゴイヤーを呼び寄せた。現在、ゴイヤーが原案と脚本を執筆中だ。また、彼は「バットマン」の新作も依頼されている。

 その一方で、ゴイヤー自身が監督した「ブレイド3」や「臨死」(未)の出来はイマイチ。ゴイヤーは監督よりも製作や脚本向きなのかもしれない。「フラッシュフォワード」ではシリーズの企画と製作総指揮を担当、数エピソードの脚本と監督を手掛けている。

●「スタートレック エンタープライズ」の製作者 ブラノン・ブラーガ
 ゴイヤーと共に企画と製作総指揮を担当するブラーガは94年の映画版「スター・トレック ジェネレーションズ」、95~01年の「スター・トレック ヴォイジャー」や01~05年の「スター・トレック エンタープライズ」などの原案と脚本を手掛けた。「フラッシュフォワード」でもきっちりTVのSFシリーズのツボを押さえている。

●「ターミナル・エクスペリメント」のSF作家 ロバート・J・ソウヤー
 「フラッシュフォワード」の原作はSF小説で、翻訳もハヤカワ文庫から刊行中だ。ただしTV版はアイデアは同じだが、ストーリーは原作とは別。原作者ソウヤーは「ホミニッド 原人」でヒューゴ賞、「ターミナル・エクスペリメント」でネビュラ賞を受賞しているカナダのSF作家。彼自身、「スター・トレック」のオリジナルシリーズ「宇宙大作戦」や映画「猿の惑星」のファンだと公言している。

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