マーベル・スタジオのテレビドラマ進出で、マーベル・テレビジョンの先行きが不透明に

2019年10月7日

フェーズ4のドラマ群に期待
フェーズ4のドラマ群に期待
Photo by Kevin Winter/Getty Images

 マーベル・シネマティック・ユニバースを手がけるマーベル・スタジオがテレビドラマに進出するようになったため、マーベルのテレビドラマを制作するマーベル・テレビジョンの先行きが不透明になっている。米バラエティが報じた。

 マーベル・テレビジョンは、2009年にウォルト・ディズニー社がマーベル・エンターテイメントを買収したのちに立ち上げられたテレビ制作会社。コミック作家で脚本家のジェフ・ローブ氏が、エクゼクティブ・バイス・プレジデントとして率いている。米ABC向けに「Marvel エージェント・オブ・シールド」を手がけたのを皮切りに、米ストリーミング大手Netflix向けに「Marvel デアデビル」、「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」、「Marvel ルーク・ケイジ」、「Marvel アイアン・フィスト」、「Marvel ディフェンダーズ」、「Marvel パニッシャー」などを立て続けに放ち話題を集めた。しかし、脚本家チームを率いるショーランナーが頻繁に交代するなど、クオリティ維持に疑問符がつくようになり、17年に鳴り物入りでデビューした米ABCの「Marvel インヒューマンズ」はシーズン1で打ち切り。米FOXの「The Gifted ザ・ギフテッド」も同様の運命をたどっている。

 そんななか、本来は映画製作会社であるマーベル・スタジオが、ディズニーのストリーミングサービスDisney+向けにドラマの制作を開始。マーベル・シネマティック・ユニバースの人気キャラクターを採用したスピンオフという位置づけで、サム・ウィルソン/ファルコン(アンソニー・マッキー)とバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー(セバスチャン・スタン)を主人公にした「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」をはじめ、ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)とヴィジョン(ポール・ベタニー)を題材にした「ワンダビジョン(原題)」、トム・ヒドルストン演じる人気キャラクターを主人公にした「ロキ(原題)」、ジェレミー・レナー演じる弓矢の達人を主人公にした「ホークアイ(原題)」などを準備中だ。

 マーベル・スタジオが手がけるテレビドラマは映画並みの予算がかけられており、しかも、ヒットメーカーのケビン・ファイギ社長が指揮していることから、成功の見込みが高い。なお、マーベル・スタジオの親会社はウォルト・ディズニー・スタジオ、マーベル・テレビジョンの親会社はマーベル・エンターテイメントという違いがある。

 マーベル・テレビジョンの現状は、Netflixで配信しているドラマがすべて打ち切りになったほか、米Hulu向けに企画開発中だった「ゴーストライダー(原題)」の制作も中止が決定。現時点で残っているドラマは最終シーズンを迎えた「Marvel エージェント・オブ・シールド」と、米Huluの「Marvel ランナウェイズ」と米Freeformの「Marvel クローク&ダガー」のみだ。

 こうした状況を受けて、マーベル・テレビジョンは実写ドラマから撤退し、テレビアニメに専念するのではないかとの憶測が流れている。

 なお、この件に関して、マーベル・テレビジョン、ならびにマーベル・スタジオはノーコメントとしている。