ジャシー・スモッレット、「Empire」シーズン6にカムバックならず
2019年6月7日

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米人気ドラマ「Empire エンパイア 成功の代償」のメインキャラクターのひとりであるジャマル役を演じてきたジャシー・スモレットが、ファイナルシーズンとなるシーズン6には出演しないことが確実となった。
スモレットは1月末、米シカゴ市内で暴行被害に遭ったと警察に届け出ており、トランプ米大統領支持派による人種・同性愛差別のヘイトクライム(憎悪犯罪)だと主張していた。しかし、その後の捜査の結果、事件がギャラ交渉のための自作自演だった可能性が浮上。治安びん乱罪および警察に虚偽の通報を行った容疑で、シカゴ警察に逮捕される事態にまで発展した。3月には証拠不十分で不起訴となり刑事責任は免れたものの、シカゴ市がスモレット相手に警察当局が捜査に費やした経費13万ドル(約1400万円)の支払いを求めて起こした民事訴訟については、いまだ決着がついていない。
一連の騒動を受け、シーズン5のラスト2話からすでに撮影済みだった出演シーンがカットされたスモレットだが、制作・放送を手がける米フォックス・エンタテインメントと米20世紀フォックス・テレビジョンは4月末、シーズン6への更新決定に併せてスモレットの出演契約も更新したと発表。ファイナルシーズンで復帰を果たすか否かに注目が集まっていた。
米バラエティは複数の関係者の話をもとに、全18話構成のシーズン6後半でスモレットを復帰させるべく、脚本家チームが現在アイデアを練っていると報じたが、6月4日(現地時間)、共同クリエイターのリー・ダニエルズ自ら「ジャシーが『Empire エンパイア 成功の代償』に戻ってくることはない」ときっぱり断言し、スモレットの復帰をめぐる様々な憶測に終止符を打った。
また、同関係者らの話では、事件直後からスモレットの無実を信じる黒人キャストと、有罪を疑う白人スタッフの間に緊張が高まっていたといい、4月半ばには、主人公ルシウス・ライオンを演じるテレンス・ハワードとクッキー役のタラジ・P・ヘンソン以下、トレイ・バイヤーズ(アンドレ役)、ブリシェア・グレイ(ハキーム役)、ガボレイ・シディベ(ベッキー役)ら主要キャストが連名で、「私たち一同は、ジャシー・スモレットを断固支持します。愛する共演者・友人・兄弟である彼を、シーズン6で復帰させてください」という内容の嘆願書を、番組の製作陣宛に送っていたとのことだ。