人気ドラマ「Empire」ジャマル役俳優が暴行被害 ヘイトクライムか

2019年1月31日

ジャシー・スモレット
ジャシー・スモレット
Photo by Theo Wargo/Getty Images

 米人気ドラマ「Empire エンパイア 成功の代償」のジャマル役で知られる歌手・俳優のジャシー・スモレットが1月29日(現地時間)、同ドラマの撮影地である米シカゴで2人組の暴漢に襲われるという事件が発生した。

 シカゴ市警によれば、食事を終えレストランから出たスモレットを待ち伏せていた2人組は、人種や同性愛に対する差別的なののしり言葉で罵倒してスモレットの気を引き、顔に殴りかかって漂白剤と思われる液体を浴びせ、さらにロープで首を絞めて逃走。スモレットは、2人組は暴行の最中「ここはMAGA(ドナルド・トランプ米大統領が掲げるスローガン“Make America Great Again”の略)の国だ」と叫んでいたと証言しているといい、同市警は「憎悪犯罪(ヘイトクライム)の可能性が高い」として、FBIの協力のもと容疑者の行方を追っている。

 米Deadlineが警察当局から入手した話によると、スモレットは事件後、自ら車を運転してノースウェスタン病院に向かい、心身ともに状態は安定しているとのこと。30日、スモレットの代理人が「(スモレットは)順調に回復している」とコメントしている。

 このショッキングな事件を受け、番組の制作・放送を手がける米20世紀フォックス・テレビジョンとフォックス・エンタテインメントが、「『エンパイア』ファミリーの一員が悪意に満ちた攻撃を受けたことに、我々一同深い悲しみと激しい憤りを感じています。ジャシーに愛を贈ると同時に、警察当局とともに犯人の制裁に向け全力を尽くす所存です」と共同で声明を発表したほか、制作総指揮を務めるブライアン・グレイザーは、「私の知るなかでももっとも誠実なナイスガイのひとりであるジャシーが襲われたと聞いて、本当に悲しいし、心底腹が立つ。憎悪と偏見は、私たちの社会に存在する意味がないもの。彼の1日も早い回復を祈っている」と怒りをあらわにした。

 同ドラマで、主人公ルシアス(テレンス・ハワード)とクッキー(タラジ・P・ハンソンス)の次男ジャマルを演じるスモレットは2015年、エレン・デジェネレスのトーク番組に出演した際、役柄と同様に自らもゲイであることを告白していた。

 「Empire エンパイア 成功の代償」は現在シーズン5の撮影中だが、スモレットの回復状況を見たうえで来週なかばには予定されていた撮影を再開する見込みとのこと。また、現地時間の2月2日に米ロサンゼルスのトロバドールで行われるソロライブに関しても、今のところキャンセルする予定はないという。

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