キューブリック幻の脚本「ナポレオン」が、スピルバーグ制作でドラマ化
2016年5月24日

Photo by JB Lacroix/WireImage
「2001年宇宙の旅」の次作として巨匠スタンリー・キューブリック監督が準備をしながらも実現しなかった「ナポレオン」が、ついにテレビシリーズとして映像化されることになりそうだ。
同作は、ナポレオン・ボナパルトを題材にした意欲作で、キューブリック監督は1960年代に数年にわたるリサーチをもとに脚本を執筆。しかし、セルゲイ・ボンダルチュク監督のソ連映画「戦争と平和」やイタリアとの合作映画「ワーテルロー」の興行の失敗の影響で、製作直前で頓挫した経緯がある。
キューブリックの遺稿「A.I.」を映画化した経験のあるスティーブン・スピルバーグは、2013年から「ナポレオン」をテレビのミニシリーズとして準備をしてきた。ハリウッド・レポーター誌によると、「ナポレオン」は米有料チャンネルのHBOと米スタジオのMGMの共同制作として準備が行われており、スピルバーグ監督は自身のアンブリン・テレビジョンを通じて制作総指揮を担当。HBOの人気ドラマ「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」で賞賛を浴びたキャリー・ジョージ・フクナガ監督が、演出をオファーされているという。
脚本は「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」のデビッド・リーランドがキューブリックの膨大なリサーチをもとに執筆を行う予定だ。ちなみに昨年「ビースト・オブ・ノー・ネーション」を発表したフクナガ監督は現在、米TNT向けに新ドラマ「The Alienist」を準備中だ。