ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル シーズン1 : 特集

 木村拓哉が脳科学者を演じる「MR.BRAIN」、福山雅治が物理学者に扮する「ガリレオ」など、理数系の天才がその特殊な観点から事件を解決するミステリー・ドラマが注目を集めている。また、クイズ番組「たけしのコマ大数学科」や、ニンテンドーDS「数検」などの理数系ゲームも大人気。

 そんな理数系ブームの中で、数学がただのドラマの味付けではなく、実際に事件解決のカギとなるのが「ナンバーズ/天才数学者の事件ファイル」。「ガリレオ」のスタッフもこの番組を参考にしたという、数学系ミステリーの元祖がコレ。番組の数学コンサルタントに、カリフォルニア工科大学数学学部部長ゲーリー・ローデンを迎え、実在する数学理論で事件を解明していく。ローデンは実際にFBIの犯罪捜査にも協力しており、彼の実体験もドラマに反映されている。

 ドラマに登場するのは、フィボナッチ数、ハイゼンベルクの不確定性原理など、実際の数学理論。ドラマの主人公のひとり、数学の天才チャーリーがその数式を使って世界を切り取ると、私たちを取り巻く世界のまったく別の姿が見えてくる。数式で世界を眺める時のビジュアル表現も、このドラマの見どころ。理論を分かりやすく映像化して、まるで数学者として世界を眺めるような感覚を味わわせてくれるのだ。

 こうした映像化が見事なのも、このシリーズの製作総指揮が、今も最先端を走り続けるベテラン映像派監督兄弟、リドリー&トニー・スコットだからに違いない。リドリーはレオナルド・ディカプリオ&ラッセル・クロウの「ワールド・オブ・ライズ」、トニーはジョン・トラボルタ&デンゼル・ワシントンの「サブウェイ・パニック」と、映画の世界でも斬新な映像を見せている。

 世の中を「数式」で切り取るクールな発想とは対照的に、主要登場人物3人、兄弟と父の関係はどこまでもあたたかい。その対比の妙もこのシリーズの魅力。

 ドラマの中心となるのは、FBI捜査官の兄ドンと、天才数学者で大学教授の弟チャーリー。兄ドンは弟の数学的才能を認め、ライバル心も抱くが、普通の生活能力があまりない弟を心配もしている。弟チャーリーは、数学を絶対視して兄と衝突もするが、兄が大好きで彼に認められたいとも思っている。そんな彼らが事件を通して、少しずつお互いを理解していく。そして、すでに仕事をリタイアした父親は、そんな息子たちの衝突や和解をあたたかく見守っている。この3人の揺るぎない信頼関係も見どころの1つだ。

 兄を演じるのは「クイズ・ショウ」でブレイク、「最高の人生の見つけ方」など映画でも活躍中のロブ・モロー。弟役は「ライフ with マイキー」などの子役出身、「Ray/レイ」などで活躍のデビッド・クラムホルツ。父親役は「ビューティフル・マインド」「インデペンデンス・デイ」のジャド・ハーシュ。

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