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第4回 「CSI」エグゼクティブ・プロデューサー プロデューサー列伝 - 海外ドラマ 映画.com

第4回 「CSI」エグゼクティブ・プロデューサー
アンソニー・E・ズイカー Anthony E. Zuiker

アンソニー・E・ズイカー
Photo by Ron P Jaffe (C)WOWOW

■売れない頃はラスベガスでバスの運転手を!

Photo by Ron P Jaffe (C)WOWOW

 01~06年の計5シーズン、全米視聴率1時間ドラマ部門でトップに立った「CSI:科学捜査班」。昨秋全米で始まった第7シーズンも、後発の「グレイズ・アナトミー/恋の解剖学」「デスパレートな妻たち」に追い上げられつつ、王座を死守。2本のスピンオフも、07年3月中旬の時点で「CSI:マイアミ」が第4位、「CSI:ニューヨーク」が第7位と大成功している。いつまでヒットが続くのか見当も付かない、ポリス・ミステリー・ドラマの3兄弟が「CSI」シリーズだ。企画・製作総指揮を務めるのは68年8月17日イリノイ州生まれで、「~科学捜査班」の舞台、ラスベガスで育ったアンソニー・ E・ズイカーである。

 06年8月、筆者はロサンゼルス郊外のCBSスタジオ・センターにある「CSI:ニューヨーク」のセットでズイカーを取材した。某局のTVカメラに向かって彼は「こんにちは」「お元気ですか?」と日本語を連発。観光ガイドみたいだなと思ったら、彼は脚本家になる前はラスベガスのホテルで働き、トラム(ミニバス)の運転手も1年半経験したんだとか。

■アイディアはTVドキュメンタリーから

 そんな無名時代、ズイカーはディスカバリー・チャンネルのドキュメンタリー・シリーズ「The New Detectives」を見て、最先端の科学捜査(日本でいう鑑識)が1本の毛髪から様々な事実を明かしていくのに驚き、すぐに「CSI」のアイディアが閃いたという。

 企画は大物製作者ジェリー・ブラッカイマーに採用され、「CSI」はたちまち高視聴率を獲得。やはりズイカーは先輩ブラッカイマーに感謝しているようで、「ジェリーの映画作りのスタイル、驚くべきセンス、色使い、テンポは、間違いなく番組のスタイルの成功の大部分を占めている」と語った。

 また、先に書いた通り、この日は某局のTVカメラが一緒だったが、ズイカーはその場で「僕がセットを案内しよう」と申し出て、台本なしでガイド役をやり切った。感心したのはセットに置いてある捜査機材(多くが本物)をズイカーはどれも理解しており、番組作りにのめり込んでいることを窺わせた。

■クリエイターとして未知数だが、新作を準備中

 そんなズイカー、「~科学捜査班」の前に売れた脚本が映画「デスリミッツ」(ビデオ発売)1本だけで、3本の「CSI」以外にまだプロデュース作品がなく、「CSI」シリーズも前出のブラッカイマーらとの共同作業だし、ひょっとしてクリエイターとして未知数……かと思ったら、07年は新作ドラマに着手する予定がある。

 タイトルは「The Man」といい、「CSI」シリーズを全米放送するCBSネットワークがパイロット版(番組のサンプル的エピソード)をオーダー済み。内容は、ラッパー兼俳優のLL・クール・J扮するロサンゼルス市警の潜入刑事が、夜はおとり捜査、昼は3人の養子の子育てで大忙しというもの。第1話の監督は「コン・エアー」「トゥームレイダー」のサイモン・ウェストとなかなか豪華。ズイカーがここでステップ・アップできるかどうか、大いに注目を集めそうだ。

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