第13回 ポスト「LOST」の筆頭候補!新シリーズ「ジ・イベント」
第13回 ポスト「LOST」の筆頭候補!新シリーズ「ジ・イベント」

写真:Everett Collection/アフロ
ついに2010年の新シーズンが始まった。今秋もたくさんの新番組がデビューを飾ることになるが、ぼくが一番求めているのはポスト「LOST」となり得るドラマだ。今年5月、「LOST」は6年間の放送にピリオドを打ってしまった。心にぽっかりあいた隙間を埋めるためにも、新たに熱中できるドラマが欲しいところである。
しかし、「ジェリコ 閉ざされた街」や「フラッシュフォワード」など、「LOST」を意識して作られたドラマがことごとく失敗していることから、壮大なミステリーをTVで展開する難しさは理解しているつもりだ。「LOST」のクリエイターの一人であるJ・J・エイブラムスも、その後に手がけた「FRINGE/フリンジ」や新ドラマ「アンダー・カバーズ」(これについては次回紹介します)では、連続性を薄めているほどだ。だから、すぐに「LOST」の代わりが見つかるとは期待していない。
が、しかし。新シーズンが始まったばかりだというのに、夢中になれるドラマを見つけてしまったかもしれないのだ。NBCで放送がスタートした「ジ・イベント(原題)」が、それである。
「ジ・イベント」は、タイトル通り、あるイベント(出来事・事件)を巡る陰謀サスペンスだ。「果たして、イベントとは何なのか?」という核心はもちろん、各キャラクターの過去や動機が伏せられたまま物語が進行するので(おまけに、第1話はフラッシュバックが至るところに挿入されている)、非常に謎めいた作りになっているのだが、想像力を働かせてあらすじをまとめると以下のようになる。
主人公はジェイソン・リッター演じるショーン・ウォーカーだ。ゲームプログラマーの彼には、真剣に交際している恋人レイラがいる。しかし、婚前旅行のあいだ、レイラが忽然と姿を消す。まるで存在すらしなかったように消え去ったレイラを追って、ショーンが捜索を開始。彼の行動は、アメリカ大統領(ブレア・アンダーウッド)を含むさまざまな人々に波状効果を及ぼし、やがてはアメリカ史最大の陰謀を暴くことになる、というストーリーになりそうだ。
「フラッシュフォワード」と違って登場人物には共感が持てるし、「24」のエバン・キャッツが製作総指揮を務めているだけあって緊張感がたっぷりある。ただ、あまりにもいろんな情報が伏せられているため、初回放送を見ながら、ぼくはそれほどのめりこめなかった。そもそも政治陰謀モノにおいて、陰謀の種類には限りがある。
しかし、ラストの5分で「ジ・イベント」は急展開を見せる。ネタバレになるので具体的な言及は避けるが、不意打ちとも言える怪現象を見せられたことで、ぼくは「ジ・イベント」がこちらの想像を超えるストーリーを用意していることを確信した。まだ1話だけでは判断できないけれど、もしこれだけのクオリティを維持できれば、「LOST」の代役が務まりそうだ。